増田有華さんを応援しながら英語学習+α

増田有華ファンが英語学習に悪戦苦闘する日記

bare 2020,原田優一演出は世界一?

bare 2020,千穐楽,終わりましたね。お疲れ様でした。
私は一足先にbareロスに悩まされていて,
それを払拭するために,文章を書くことにしました。

LAのYoutubeのものと比較して,考察していきます。
参考動画は以下のものです。PCなら,シアターモード推奨。
英語字幕付きなこと,役者さんのセットの評判が高い,
特に,ピーター役のひと,などがその理由です。

Act 1 (公現日(1/6)からの怒涛の1週間)
https://www.youtube.com/watch?v=xD1mRhx68eE
Act 2 (スプリングブレイク明けから原田演出の卒業式(No Voice)まで)
https://www.youtube.com/watch?v=ilbPRbr0-eQ

LA内での変更

・「ダイアナ・ロス」から「ビヨンセ」へ
第1幕,「危ない!緊急事態(911! Emergency!)」のところ,
ピーターの「マット,ダイアナ・ロス来たよ?」が「ビヨンセ来たよ?」に。
日本の年配者にはダイアナ・ロスが,若い人にはビヨンセの方が,
ピンとくるでしょう。今回,お客さんが年齢高めだったので,このまま,
ダイアナ・ロスでいいかもしれません。
・「マサチューセッツ」から「カリフォルニア」へ
第2幕,「ウェディングベル(Wedding Bells)」のところ,
州名が変更されています。マサチューセッツ州が1番めに,
カリフォルニア州が2番めに,同性婚合法化への舵をきりました。
ピーターがカリフォルニア大学バークレー校に入学することを考えると,
今後,カリフォルニアの方が良いかもしれません。
それに関連して,解せないのが,母親クレアの反応。
ジェイソンが入学するノートルダム大学よりも上の大学だし,
もし母親がカリフォルニア州に住んでいれば,州民料金で,
格安だしね。

原田演出のいいところ

・場面転換のスピード
スタジオ録音盤に負けないぐらいのスピーディな転換はすごい。
・舞台セットのいいところどりに成功している
Youtube動画の別の舞台では,2階部分があるがそれを
うまく取り入れて,有効活用している。
・第1幕の「公現日(Epiphany)」
LAの聖書(?)を読んでいるアクションは形を変えて,
「ワンダーランド(Wonderland)」に生かされていて,
代わりに,移動式舞台セットを利用して,ピーターの同性愛を
凶弾する世間の冷たさ,厳しさをより切迫した形で表現できていると
思います。
・第1幕の「この子は(Portrait of a Girl)」
場面の描写,歌詞の内容とも,本家を凌駕していると思います。
舞台セットのフレームを絵画の額縁に模して,その中で,
あがいている女性を描くようにしているのは,秀悦です。
・第1幕の「バースデイ(Birthday, Bitch!)」
パーティ場面が豪華になっている(笑)。
・第2幕の「無言(No Voice)」
卒業式シーンにしているところ。
学園ドラマのラストシーンは卒業式こそが相応しい。
また,自殺するほどまでに追い込まれた者に対して,
最後に神は救済を与える可能性を示唆するために,
ジェイソンが登場するのはいいことだと思う。

LAのYoutube動画の悪いところ

・アイヴィとナディアのガタイはほぼ一緒(笑)
・アイヴィとマットいちゃつき過ぎ
アイヴィの二股感(ジェイソンとマット)が出て,マットの可哀想感が
弱まる。アイヴィとマットが肉体関係を持っていてもおかしくない描写に
なりすぎる。

LAのYoutube動画の良いところ

・第1幕の「しずかな夜(A Quiet Night at Home)」および
「春(Spring)」でナディアがきちんと楽器を演奏している。
日本の舞台で,この2つの場面で違和感を感じるのは,ひとり演奏会を
していることを前提にしたセリフとかが残っていて,その理由が
オリジナルでは楽器を演奏しているんだなあとわかる。
・第1幕の「眩暈(Rolling)」でマットがアイヴィを介抱することころが,
「お嬢様抱っこ」なこと。
・第2幕のジェイソンがなくなる場面はこちらのほうが日本のものよりも
自然に思える。

今後の課題

・観客席の熱量が足りなかった???
再演のシアターサンモールでの公演は,5回鑑賞したのですが,
そのうち,4回はスタンディングオベーション状態に入りました。
千穐楽へ向けて,観客席が熱狂に包まれていくような経験を
しましたが,今回は,私の場合には,一度もそのような経験を
できませんでした。前回よりも広い層にbareを知ってもらうことには,
成功したと思うのですが,必ずしもbareの良さを理解してもらえなかったかも
しれません。
・より適切な会場を探す
良心的に,左右両側のサイドの席を販売せず,きちんと鑑賞できる
範囲にしていましたが,すごくもったいない気がしました。
両サイドが空席なのも観客席の熱量不足につながったかもしれません。
・背景知識がないと面白さがわからないことを緩和する努力
アイヴィの妊娠に関して,日本での普通の感覚では,「堕ろせば?」
でしょう?カトリックでは人工中絶は禁止,あるいはアメリカでは,
中絶禁止州が増えていることなどをわからないと深刻さが理解できません。
あと,日本では,宗教に救済を求める人々の割合は低そうなので,
カトリックが形式的で役立たずなこともあまり訴えてこないかもしれません。

千穐楽のカーテンコールが15:37あたりから始めるだろうから,
ちょうど今が文章を終える潮時ですね。

次回の公演には,増田有華さんは出演しないと思いますが,
私はだれがアイヴィ役をやろうともbareを見に行きます(キッパリ)。
初演から再演までが3年,再演から再再演のまでが4年,
次は5年後かなあ(笑)。

Happy bare!